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ピンイン教本-4  日本語ローマ字読みが訛りの元凶!

 

目次

ローマ字読みの影響に注意をしよう!

ローマ字読みの影響で、中国語の発音が日本語訛りになっている場合があります。

根本には発声法の違いがあるのですが、この記事では子音・母音の区切り方の違いに焦点をあててみます。

★ 質問です!
走(Zǒu)の発音は「Zǒ|u」か「Z|ǒu」どちらでしょうか?

★ 答え!
Zo |u(ゾ+ウ)はローマ字読みです。 
Z|ou ( Zi + ǒu) がピンインです。

発音がどのように違うでしょうか?
答えはこの動画をご覧ください。

中国語の発音のコツを3つ取り上げています

① 母音を強調して発音。
  バスの日本語の言い方と中国語風の言い方の違いで特徴を説明。
  母音を強調する発音の仕方になっている。
② ピンインを日本語のローマ字読みにしない。
  ここで走(Zǒu)が出てきます。
  母音を強調する理由は、四声の符号が母音に付くから。
③ 口を大きく開いて発音する

この3っつ、適切な指摘だと思います。

それで、発音の基礎作りとして、以下のことをお勧めします。

日本語のローマ字読みからの脱却!

 

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日本語のローマ字読みから脱却するトレーニング

初心者向けの練習として、子音と母音の区切りには|を入れて、ピンインの区切り方をはっきりとさせる。

さらに四声のマークには赤ペンなどで上書きして、声調を母音とともに意識して声に出す。

 

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日本語のローマ字読みと、ピンインの区切り方で読み方ですが、以下のように大きな違いがあります。【教本-9】でも詳しく説明します。

■ 日本語のローマ字読み ➤ Zo |u(ゾ+ウ)
出だしは「ぞ」ですね。次は母音だけの「う」で「ぞう」という2音節になっています。

■ 中国語のピンイン   ➤ Z|ou ( Z(i)+ ǒu)
ところがピンインの発声では、「 Z+ǒu)」ですから、やっぱり「ゾウ」ではないかと思った方は、ローマ字読みの影響から脱していない人です。

中国語では子音はフォーム別に分類されています。このZは「Z・C・S」という舌歯音のグループに入っています。

音節表という中国語の音が全部載っているピンインの表があることをご存じでしょうか。音節というのは「音声の聞こえの一種のまとまり」といえるかもしれません。日本語では「ぞう」は「ぞ」と「う」で2音節です。中国語では「 Zǒu」で一音節です。

これが何を意味するかを理解できれば、日本語ローマ字読みの束縛から逃れることができます!

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ではこの「Z・C・S」のグループの中国語音節表はどうなっているでしょうか?母音が「a・o・e」の表です。ほかに「i・u・ü」の表もありますがここでは母音「o」に注目したいのでこの表をご覧ください。

zo  のピンインがありません! zou はありますね。

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舌歯音の子音Zの項目を横にご覧ください。子音と母音の組み合わせ表(音節表)になっています。

中国語では「Zo/ゾ」という発音はないのです。でも「Zou」はあります。

つまり日本語の「ぞ」の発音の仕方とは全く違う発音の仕方になるのです!

一般の発音のテキストでは、この舌歯音は「i」の母音を付けて練習します。子音だけでは音声になりませんから、母音をつけてどんな子音のフォームを作ったら良いのかを、耳で聞きながら修正と確認をします。

流れは次のようになります。
① Z(i)で子音の口のフォームをつくり、一旦は音声で確認します。
② 子音のフォームを確認したら、フォームを崩さずに、言いたい母音で声調をつけて「ǒu」へ、口を瞬時に変化させて発声します。

音声を発声するときには子音「Z(i)(唇を横に引いて、噛み合わせた舌の間から息をヅ―とだす)」から ou  に瞬時に替わり、特に声調符号の付いた「ǒ」は、はっきりとよく聞き取れるように発音します。

結果として母音の「ǒu」を強調して発音することにもなります。

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こんな面倒な発音がピンインです!

ただ面倒な理由は日本人が単母音のシンプルな発声法に慣れてしまったからです。中国語には子音法という発声法があり、その練習をすれば面倒ではなくなります。

先ほどの動画の上記の箇所で、お姉さんが中国語の「Zou」と日本語区切りで「ぞう」を発音したときの、スタートの口の形を注目してみてください。

まず最初が中国語の「Zou」です。中国語のZouを発音するときの出だしは「Z(i)」ですので、唇が横に開いています。3分5秒の箇所です。これで「Zou」と言っています。いかにも「Z(i)ou」と言っている感じがします

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次が日本語の「ぞう」です。
「ぞおー」の音が聞こえそうですね。3分30秒の箇所です。

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ちなみに日本語は先に母音の唇の形をとりますから、母音優先の発声と言います。口の形が優先しているだけで、母音「お」を強調することはありません。

それに対し中国語は子音の口の形が優先し、でも同時に母音を発音します。中国語は子音優先の発声法になります。子音優先とは言いますが、この発声法では母音が強調されます!

李姉妹のお姉さんの口の動きをよく観察してみてください。中国語で口が母音を発するところでは大きく良く動いていますね!これが中国人の発声法です。

ということで、日本語のローマ字読みとピンインの読み方は全く違います。このシリーズのNo6から母音・子音に入り、中国人が小学校で習う、子音優先の発音練習を紹介します。そこで中国式のピンイン発音練習・子音法の方法を載せております。

 

日本人が中国語で発音が良くない理由は次のように言えると思います。

子音・母音の組み合わせの仕方やアルファベットで言葉の音声を表せるように、とても似ているのですが、全く違う点も多い。
例えれば、姿形がよく似ているのに性格が全く違う兄弟のようなものと言えます。

結果として、日本人の発音が往々にして、日本語の影響を受けた発音になってしまうのが、問題の根底にある言えます。

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次のことも違いの一つとして知っておいてください。

日本人が中国語母音で苦手な理由の一つは、日本語の母音のアクセントはピッチアクセントと言って、音節間のアクセントの高低さで意味が識別できます。橋と箸の違いですね。ところが中国語では二声や三声のように一つの母音のなかでトーンが変化(昇降)します。こうした母音は日本語にはないので、なかでもトーンの調整個所がある二声三声が日本人には識別が難しい理由の一つにもなります。

また発声法の違いの根本的な原因は声門閉鎖の違いから生じるのですが、このことはピンインの母音の項目で取り上げます。なぜ中国語には複母音があるのに日本語にはないのか?の答えもここから導き出せます。声門閉鎖については、No10[声門閉鎖]をご覧ください。

音節(二つの漢字)の区切り

二音節になった時にピンインで、音節を中国語読みでどう区切り目を見分けるかが分かっていませんと、一文字ごとに母音を見分けることが、いい加減になってしまいます。

ルールは次の三つですが、こういうことと理解していただくだけで十分かと思います。

1,音節の切れ目は通常は子音になります。

大方の音節の先頭は子音で使うアルファベットだけです。          今天 ➡  Jīn|tiān。

2,"i" "u" "ü"で始まる音節の場合は子音のアルファベットで音が近い"y"もしくは"W"になる。

iとuは母音の表記ですから間違えやすいので、アルファベットで子音の表記に分かり易く変えます。  上午 ➡ Shàng| wǔ

3,後ろに"a" "o" "e"で始まる音節がある場合は、他に替えられるアルファベットがありませんから、前の音節との間に区切りを表すアポストロフィーを入れる。

 可愛 ➡  Kě’| ài。

※ この3っつはピンインのつづり方規則としても学ぶ事柄です。音節ごとの切れ目を明確にするためのルールでもあったのですね。