ピンインは中国語学習で最初の重要な一歩です。どこに注意して学ぶべきかを取り上げました。


ピンインとは?

 日本の漢字は振り仮名があり読むことができます。外国人が平仮名や漢字を読めるようにローマ字もあります。

中国語の漢字が読めるように、アルファベットで中国語の漢字を読めるようにした発音表記体系がピンインです。 

幸い日本のローマ字と同じ構造で「子音+母音」のセットで成立しています。日本語にはない声調という四つのトーンがあり、その符号は母音の上に振られています。

 

★ 中国語の漢字を中国語で発音するためにはピンインを学ぶ必要があります。

 中国語には単母音以外に複合母音があり複雑です。また子音は日本語にはない発声法の音声もありますから、日本語耳で真似をしても中国語の音声にはなりません。ネイティブ講師について発音トレーニンングが必要です。

 

難しそうなピンインですが、下記のピラミッドに沿って、順に積み上げるように学べば、混乱せずに効率良く学べます。

皆さんは中国語を学ぶ際に目標をどこに置きますか?

通じることを目指すのであれば「声調」に力を入れれば通じ易い中国語になります。

 

母音をマスターすれば聞きやすい中国語になります。中国式ピンイン練習で子音を鍛えれば、ネイティブ以上のきれいな中国語を話すことも可能です。


ピンインの学び方

まず最初は中国語の母音・子音・声調を一つ一つ声に出して学びます。
その3つをつなぎあわせて単語になりますから、どの教室もそこから単語の発音に移ります。
しかし中国ではこの単語に入る前に独特の練習を徹底的に行います。

 

どんな練習か?

人気ユーチューバー李姉妹の動画をまずご覧ください。

川はピンインでは chuān というつづりです。

ch  が子音で  u という子音と母音の間に介音という中国語特有の母音の一つが入ります。

そして  ān  が母音ですが a の上についているマークが声調というトーンを表す符号です。

━ の記号は一声と言って高いトーン(ドミソのソ位です)を横に伸ばすトーンです。

 

単語をすぐ発音しないで、子音・介音・声調付母音を確認しながら発音して、最後に全部をつなぎあわせて単語として発音して、川を表します。

 

それぞれの口の形を静止画にしてみました。

ch

「ち」よりも少し口が広がって。舌が反っています。

u

「う」よりも唇が突き出し気味です。

ān

「あ」よりも大きく開いて、音声も大きくなっています。母音の特徴です。


この練習を折り込みますと各発音がより正しくなってきれいな中国語になります!

ee!chaiではこの練習法を行います。

なお通常のマンツーマンレッスンとは別に、数名の少人数でピンインの発音講座としてZoomオンラインで10回前後の講習も定期的に開催します。料金も低料金で行えます。もちろんマンツーマンでもレッスンの中で行います。

 

ピンインをこれから学ぶ方向けに二つの記事を紹介します。

ピンインの学び方-1 中国語で挫折する人は、スタートが間違っています!

 

はじめて中国語を学ぶなら、どこにつまずき、あるいは挫折の原因があるのか?を知ってから学びましょう!

まずは外国語学習そのもののスタートでのつまずきからです。

 その外国語を話せるようになるために学ぶのであれば、次の原則に注目
  してください。 
「言えれば聞けて、聞ければ言える」つまり発音とリスニングからスタートしましょう。「発音ができる言葉やフレーズは、早くても瞬時に聞き取れるようになる」そうすれば単語やフレーズを耳でどんどん吸収できるようになります。
音声学習法の提案です!

 文法をつかって作文しても話せるようにはなりません。よく聞くフレー
  ズがあって、そのフレーズの意味が分かったら、それを口に出してつか
  ってみましょう。
翻訳や作文は最初にすべきでありません。言葉はルールよりも、皆が使っているように使うことをすべきです。その体験を経てから文法を学び作文をしましょう。使った経験がなく、翻訳や作文をするのはつまづきの原因です。

最速で外国語を身に付けるカギ、中国語でも適用できます。

■ 最速で外国語を学ぶための3っつのカギ 


1:発音を最初に学ぶ  
発音を学ぶ過程で耳がその音の言語に慣れるので・・話す力が身に付きやすくなる

2:翻訳しない
外国語を身に付けるには、その言語で考えられるようにならないといけない。

       「脳が認める外国語勉強法」ガブリエル・ワイナー著 ダイヤモンド社

三つ目は長期記憶に関係する学習法ですのでとりあげませんでした。覚えたい単語やフレーズを漢字だけでなく音声記号のピンインも口に出しながら筆記するのは、この長期記憶に関係するのでお勧めします。ピンインを書いて覚えることで正しい発音が身に付きます。

 

しかし前提条件があります。
ピンインの知識、正しい発音のルールを知って、ピンインを読める・言えるようにすることです。間違ったピンインの読み方では役にはたたないどころか、日本語訛りが抜けなくなるだけです。

 

 

この【ピンインの学び方】では①の発音について取り上げますが、視点は勉強法です。実際の発音は市販のテキストやYouTube動画で学んでください。

■ 中国語の発音 ピンイン/ 拼音Pīnyīn

 

 

ピンイン拼音Pīnyīnは、中国語(漢字)の読み方をこのようにアルファベットで表したものです。中国語を学ぶ初心者にとっては、まずピンインとその読み方の基礎を学ぶ必要があります。

 

音節をまず理解してください!

中国語の単語及びピンインの基本を知るうえで重要な概念です。
日本語にも音節はあるのですが、日本語では「拍」の概念が前面にでますので音節は初めて聞く人が多いと思います。

ピンインは音節が土台にあります。


ちなみに音節の概念は英語でも良く使われ、音節の意味を知ることは大切です!なぜなら、日本語と英語では音節の考え方が違うからです。音節が重要な点は中国語も同じです。

 

以下の動画は、中国語教育専門家である中国人女性が作成したもので、音節という言葉が出てきます。音節の意味や日本語との違いを知ることで、ピンインの特徴を理解することができます。

 

ちなみに音節は子音・母音のセットで一音節です。中国語では、声調もあります。実際のピンインでは母音の部分に4っつの声調の符号が付されて、これを組み合わせて発音することで意味のある単語つまり漢字になります。

 

 

カエルライフさんは中国語学習動画のレジェンドです。

「よくわかる中国語発音入門講座」は#1から#10までサンプル動画としてYouTube動画で無料視聴できます。初心者の方はぜひまず全10回のこの講座を視聴することをお勧めします。

※ ここから先はどうぞNoteでご覧ください【 ピンインの学び方-1 】
もしくはこのホームページの 【 ブログ・ピンインの学び方 】  でご覧ください。          

ピンインの読み方!ピンインに基づく発音の特徴!

 

難しいと言われる中国語発音の特徴を解説します。子音と母音を組み合わせた発音の仕方が、日本語と全く違います。それを知っていれば、それほど難しいものではありません!

 

■ ピンインとローマ字の違い

中国語の読み方を表すアルファベットのピンイン、日本語のローマ字にそっくりですから、日本人には馴染み易いですね。

簡単だ!と思って学習を始めてみたら、結構難しい。中国語は発音が難しいと言われるのを実感しているかもしれません。

ピンインの仕組みは「子音」と「母音」そして「声調」で構成されています。ローマ字も同じですね。声調がないだけで、子音(カ・サ・タ・ナ・・)と母音(ア・イ・ウ・エ・オ)のアルファベットの配列はピンインと同じです。

例えば「好」の漢字では中国語ピンインでは hǎo と表記します。
子音 +声調のマークがついた母音 ǎo で構成されています。
日本語ローマ字でも ha +o で hao  ですから言い方、発音もそっくりです。

意味だけ少し違います。中国語では「良い」ですが日本語では「好き」です。

日本語ローマ字 hao 
中国語ピンイン hǎo  
このようにアルファベットのつづりは同じ
ですから、日本語で「ハオ」と発音して三声という声調マークのトーン(下げてから最後に少し上げる、ドレミのドーから入って最後をミ・ソーと上げる)を付ければ中国語になると考えがちです。

でも、その発音の仕方は間違いです!
間違いの原因は二つあります。

 ① 中国語と日本語の発音の根本の違いを理解していないために生じてい
   る勘違い 
 ② ピンインの意味を理解していないため、仕組みに合った発音の仕方に
   なっていない間違い     

発音の間違いの原因

1:中国語と日本語の発音の違い!音節と拍!

 

英語や中国語の発音を学ぶ際、まず理解しておかなくてはならないのが「音節」です!日本語にも音節がありますが、日本語では、音節はそれほど重要ではありません。

 

■ 音節とは?

音節(おんせつ)またはシラブル(英: syllable)は、連続する言語音を区切る分節単位の一種である。典型的には、1個の母音を中心に、その母音単独で、あるいはその母音の前後に1個または複数個の子音を伴って構成する音声(群)で、音声の聞こえの一種のまとまりをいう。

中国語などの声調言語(トーン言語)では、母音と子音の組合せに、さらに母音の音程の高低変化による声調を加えて一つの音節を構成する。

日本語の場合、音節とは区切り方が必ずしも一致しない「モーラ」(拍)という分節単位が重要である。         

                     出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』音節

音節は簡単に言えば音声の区切り目で「母音・子音」で一組、日本語ではモーラという、リズム上の単位で一拍が同じ長さになった、音節とは違う区切りの単位があってそちらの方が重要ということです。

 

日本語では「お・ば・さ・ん」4拍で「お・ば・あ・さ・ん」は5拍です。

日本語では音声の言葉一つが、子音・母音(単母音)のセットですから、音声の流れは「子音・母音で一音」が繰り返し流れますから、日本語では音節よりも「拍」の方が区切りやすく分かりやすいということで拍が重視されています。

 

ですから日本語を外国人に教える際、日本語教師は手を叩いて拍で音声を区切って教えます。

 

さて、では中国語の音節は?

 

上記の中国語発音の動画と同じですのでそちらをごらんください。なお音節は上記の記事でも取り扱っていますので、内容をすこし飛ばして次の  ② ピンインの意味を理解していないため、仕組みに合った発音の仕方になっていない間違い を紹介します。    

② ピンインの意味を理解していないため、仕組みに合った発音の仕方になっていない間違い

音節の問題では結局母音の発音に関係していました。この問題には子音が関係します。

まずピンインの意味を押さえましょう。

■ ピンインの意味?

ピン/拼・Pīnは「缀合zhuìhé・つづり合わせる」で、つなぎ合わせるとも理解できます。子音と母音を綴り合わせる、つまり組み合わせるという意味です。

拼音(ピンイン)は、子音と母音を組み合わせて音節を構成しています。正しい発音をするために子音。母音に分解しそれを組み合わせる過程をきちんと踏むことをピンインの読み方としています。

子音と母音の一体化という意味にも
とれそうですが、あとの方で記述しますが子音と母音が一体化している発音は日本語です。

■ 拼音は綴り合わせる読み方!

中国語の発音の仕方はこのように、子音、母音を綴り合せる読み方ということになります。そうしますとどんな学び方がよいのか?ということになります。
■ 子音・母音に分解するレッスンとはどのようなものか?

ピンインでは音節の組み合わせに基づいて発音しますが、読みかたの練習法が独特です。

ユーチューバー李姉妹の動画をご覧ください。

死ぬほどピンインの練習をするという中国語発音に関する、国民的規模の教育がこのように中国語では行われています。その練習拼读pīndú!というピンイン習得法です。

この学習法の特徴はピンインの綴りかたを口に出して覚えられるという利点です!これって、英語のフォニックスと似ていると思いませんか。

「phonics」は「英語でアルファベットのつづり字と発音の関係を示したルール」です。
 ※ Appleの頭はA(エイ)ですけどエイプルとは発音しませんね。でもApril はエイと発音します。綴りの読み方が分かりませんと、聞いた言葉を文字にすることもできません。

外国人が英語や中国語を学ぶ際にも、アルファベットのつづりから、読み方を学んで、英語や中国語のそれぞれの発音を学ぶ必要があります。
※ 日本語のローマ字も外国人が日本語の平仮名や漢字を読めるようにしたアルファベット表記ですが、ピンインとローマ字は読み方のルールが全く違います。

★ 本来フォニックスは子供が英語を学ぶときのつづり字の学習法ですが、大人のメリットは発音矯正」にあると言われています。

ピンインも同じです。中国語発音に自信がない人に、自分で発音してその単語をピンインで書いてもらうと、言いたい言葉とつづりが大概あっていません。そのつづりでの発音では自分の伝えたい言葉になっていません。

発音がこのように重要ですが、フォニックスもピンインの拼读も日本では大人が学ぶ風潮がありません。しかしどちらも外国語学習の原則、発音の音声学習から入るという考えに適合しています。

拼读 pīn dú ピンドゥーは子音・母音に分解してそれぞれの発音を確認し、その後音節としてつなぎあわせ、声調を加え、意味ある単語とする読み方です。

 

なおここから先は、中国の小学校の教科書から記載しています。教科書の画像がそのまま載せてありますので直接【 ピンインの読み方!ピンインに基づく発音の特徴! 】をNoteでごらんください。